中学受験に出る現代文とは? 作品は読みすぎない方がいい?
先日、NHKで放送している鈴木保奈美の『あの本、読みました?』で中学受験の国語について特集をしていた。
そこで語られる驚きの事実!
中学受験の塾とかに通っていると既知のことかもしれないけど。
中学受験の国語に出題されやすい作品とは?
番組では、某進学塾の国語の責任者のような人が出演してその塾で2024年の入試問題を調査した結果を紹介してました。
対象は首都圏と関西の有力校。
出題作品は約700とか。
で、ベスト10にランキングしたのはいわゆる文豪の古典的名作ではなく今をトキメク作家の作品。
前年に直木賞、芥川賞、本屋大賞などで話題になった作品が出題されていました。
上記の某氏曰く、
単なる読解力を問うだけではなく今という時代に関心をもって目配せしているかということも問われるらしい。
ちなみにベスト3は下記。
1位『きみの話を聞かせてくれよ』村上雅郁
2位『この夏の星を見る』辻村 深月
3位『給食アンサンブル2』如月かずさ
上位は賞関係ではないけど、どれも1、2年以内に出版された作品。
辻村深月は好きな作家だけどこの作品は知らなかった。
文庫派なのでしかたないけど。
中学受験の国語で多く出題された作家は?
続いて出題された作品数の多いランキングが紹介された。
ベスト3は下記。
1位 重松清
2位 青山美智子
2位 瀬尾まいこ
2位 まはら三桃
2位は同列3人
ベスト10のうち男性作家が3人というのが意外でした。
何よりも驚いたのは出題する作品にその学校の教育方針のようなものが象徴されているということ。
今回取り上げられていたのは「ジェンダー」。
性別不明な登場人物やジェンダーにとらわれてはいけないというような
ストーリーの作品が男子校や女子校では出題される傾向にあるという。
男子校なのに「男らしく」にとらわれてはいけないと国語の中で生徒に刷り込む教えるらしい。
邪推すれば男子校、女子校でジェンダーにとらわれてはいけないってことは、
男同士、女同士が好きになってもおかしくないよ、自然なことなんだよといわんばかり。
なんと恐ろしい授業が行われていること。
悪魔の思想が学校にガッチリ入り込んでしまっている。
自虐史観教育が薄らいできたかと思ったら次はジェンダーレス教育。
男らしさ、女らしさが不要ならなぜ男女という性別があるのか?
性別に分けた意図があり、各々に期待することがあるはず。
神智学やスピリチュアリズムでは数万年前に滅びた文明では
両性具有や男女が一体となった種族が存在したという話もある。
でもそれらの種族が主流となることなく滅びて現在男女の肉体を持った種族が残った。
男女の価値は平等、しかれども創造主が望んでいる役割は男女は別。
その意味も知らないらしい。
恐ろしい時代になってきた。
中学受験の国語の読解問題の答えが作者とは違う?
中学入試に取り上げられる作家ランキン2位の青山美智子がこの後出演して入試問題について語っていた。
私も『お探しものは図書室まで』が好きな作家。
彼女の作品が取り上げられるのは、
残虐シーンや殺人、性的なシーンが出てこないので出題をきっかけに読むようになっても安心感があるそうな。
ご本人も編集者に最初に2つの条件を出すそうです。
1.誰も死なない
2.ハッピーエンド
現実にはこういうことは有りえないのでご自身の意識ではSFを書いているとのこと。
それにしても子どもたちが日頃からドラマや映画、ネット、ゲームで
過激な描写に触れていることがわかりきっているのに学校の責任逃れか?と思わせるような出題。
しかも青山美智子の作品の読解問題の答えが作者自身の考えとは逆。
解説してる方が
「作品全体としてではなく、あくまでも出題範囲の文章と限定しての問い」
というような苦し紛れとしかいえないようなことを言っていた。
ようは出題した教師の思想信条や価値観、
あるいは人間性が作品の読解に影響を与えていてその結果の問題と回答じゃん。
面白かったのが入試問題に使われたことに作家が気づくのは
問題集などになったときに著作権の連絡があってからという事実。
今回の「あの本、読みました」はほんとに目が点になるような恐ろしい内容でした。