『八月の銀の雪』伊与原新の感想 見た目で判断するとNHKの『宙わたる教室』のドラマを見て良かったので
伊与原新さんの小説を読んでみようと思って選んだ本書。
山本周五郎賞にノミネートされて伊坂幸太郎や三浦しおんらに絶賛されたというのが決めてとなった。
短編集で読みやすそう。
『八月の銀の雪』のあらすじと感想
1年休学した大学4回生の堀川が主人公。
就活をしているがまったく内定がもらえず腐っている。
そこにルーティーンのように寄っている近所のコンビニの外国人アルバイト女性グエン、同じゼミだった清田が登場。
アフィリエイト、ネットワークビジネスなどを絡めながら、
堀川からみてまったく使えない苛つくバイトのグエンの以外な事実を知り、堀川に微妙な変化が訪れる。
その変化がやがて清田などにも波及していくというお話。
ドラマや小説ではよく見かけるけど現実には出会ったことはない
「周りの奴らはレベル低すぎて一緒にやってらんねぇよ」
といって勤め先を変わるタイプ
それが清田。
他の人より抜きん出たものを持っているのに自己肯定感が低くて腐っている堀川。
アフィリエイト=ネットワークビジネスという誤解を与えかねない取り上げ方なのがちょっと気になるけれど、
自己肯定感の低い人やどんくさい人を見て苛つく人などはこの1編だけでも読む勝ちある気がします。
『八月の銀の雪』